2018年 がん最前線

がん検診の見落としを防ぐプラスアルファの検査と工夫

小林麻央さん(C)日刊ゲンダイ

 乳がんは40代、子宮頚がんは30代が発症のピーク。がん全体でも54歳までは、男性より女性の患者が多い。2人のケースは、男性にとっても人ごとではない。自治体の乳がん検診の受診率は4割にとどまるだけに、パートナーには受診を勧めることだ。

■便潜血検査は保冷剤と一緒に持ち運ぶ

 乳、胃、大腸、肺、子宮頚部のがんを合わせて5大がんと呼ばれる。世界的に検診の有効性が証明されているが、これも受け方にはコツがあるという。

 たとえば、大腸がんの早期発見に欠かせない便潜血検査。2日分の便をこすり取るアレだ。2回ずつを3年続ければ、発見率は計算上97%にハネ上がるというが……。

「便に含まれる血液は高温になると、細菌に分解されます。つまり、何らかの異常で出血していても、常温で持ち運ぶと、本来は『陽性』なのに、細菌分解で『陰性』と判定されるリスクがある。採便後は冷蔵庫に保存して、保冷剤と一緒に持ち運ぶことです」

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