性病じゃないが…パンツの中の“猛暑”が起こす病気と対処法

猛暑が続いたが…(C)日刊ゲンダイ

「外陰部パジェット病という皮膚がんの一種は股間がかゆくなるケースがあります。男性は女性の2~3倍の発症率で、60歳以上によく見られる病気です。アポクリン腺と呼ばれる、においの元となる汗腺がある肛門や脇の下などで発症するとされますが、多くは陰部に発症します。陰部の広範囲に赤みやびらんが広がります。鑑別のポイントは、皮膚が白っぽくなる脱色素斑があることです」 

 では、股間のかゆみが出たら、どのように対処したらいいのか? 

「トランクスのパンツをはくなどして風通しを良くすることです。陰部にすみついた菌は湿度とともに大繁殖してかゆみを起こします。陰部を乾かすことです」

 このとき間違っても思い込みで薬を塗ってはいけないという。

「湿疹だと勝手に判断して薬局にすすめられるままに皮膚の炎症を抑えるステロイドの塗り薬を使用する人がいますが、やめてください。股部白癬症に必要なのは、水虫と同じ抗真菌剤です。股部白癬症かどうかの見極めは皮膚科専門医であっても顕微鏡を使わないと難しい」

 パンツの中のトラブルは、恥ずかしいからといって素人判断してはいけないのだ。

4 / 4 ページ

関連記事