医者も知らない医学の新常識

昼間とは何が違う? 夜遅くに食事を取ると太るのはなぜか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 夜遅い時間に食事を取ると、同じカロリーであっても太りやすく、血糖値なども上がりやすいことは、よく知られています。これは体が夜は寝るための時間と認識していて、肝臓の働きなどを調節しているためだと考えられています。それでは、何が夜と昼の違いをつくっているのでしょうか? 

 人間には時計遺伝子といわれる遺伝子があって、それが体内時計をつくっています。その時計が昼と夜とを決めていて、肝臓の働きを調整しているのです。それでは体内時計が狂ってしまったら、どうなるのでしょうか? ネズミを使った動物実験によると、体内時計を持たないネズミは、食事が乱れ肥満になってしまいました。これは昼夜逆転した仕事をしているような、現代人にも当てはまることかも知れません。それでは、一度狂った体内時計は元に戻すことは出来ないのでしょうか? 

「セル・メタボリズム」という代謝の専門誌に、最近新しい知見が発表されました。それによると、体内時計のないネズミでも、夜10時間食事を取らないように制限すると、それだけで肥満は解消されて、ネズミは健康になったのです。絶食が体内時計の代わりをしたのです。

 夜、食事をせずに朝、空腹でいることは、生き物が健康であるために、とても重要であるようです。皆さんも健康のために、夜の10時間は何も食べないように心がけて下さい。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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