たとえ余命数カ月と診断された患者でも、移動能力を取り戻すことは生活を一変させる。骨転移などで体が痛くて寝返りも打てなかった人が、座って口から食事をできるようになる。自分の足で歩いて好きなところへ行けるようになる。
がんロコモの認知度はまだ十分ではない。主治医が消極的かも、と感じたら、「がんロコモ」のパンフレットが病院に置いてあればそれを見せるか、がん相談支援室、ソーシャルワーカーに相談するといい。
骨転移があれば、鎮痛薬、放射線治療、装具治療、手術、薬物治療などが検討される。別の運動器疾患があれば、それに準じた治療が行われる。