高齢男性は要注意…1人暮らしと出不精で高まる短命リスク

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 厚労省が11日、2017年国民健康・栄養調査を発表した。2003年から毎年行われている調査で、今回は「高齢者」が重要テーマ。ナント、週に1回も外出しない65歳以上の男性は、低栄養傾向の割合が高いことが分かった。

 低栄養とは、体格指数(BMI)が20以下の状態。これが続くと、「要介護・総死亡リスクが高くなる」(厚労省健康局担当者)という。

 調査によると、低栄養傾向者は65歳以上の男女全体で、男性が12.5%、女性が19.6%。これらの男性のうち、「週に1回以上外出する人」が11.5%だったのに対し、「外出しない人」は28.6%に上った。一方、低栄養傾向者の女性のうち、外出する人としない人の割合はほとんど一緒で、男性ほどの違いはなかった。

 高齢男性の1日の身体活動は、散歩などが大半を占めるため、外出しないとエネルギーを消費せず、食事量も少なくなる可能性があるのだという。医学博士の米山公啓氏は「出無精が健康に悪いのは当然」として、こう続けた。

「誰とも会わない、ひとりで居るという選択をするのは個人の自由です。しかし、目的のないライフスタイルなら改善した方がいいでしょう。寂しさを抱えた独り暮らしは、寿命が短くなるといわれています。特に高齢者の男性には、家事をやったことがない、台所に立ったことすらないという人もいます。そういう人は、体を動かすための目的として、簡単な料理を食材から調理したほうがいいでしょう」

 ヤモメ暮らしで出無精の男性は要注意だ。

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