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認知症予防が可能に…カギはデンマークの10万人対象調査

写真はイメージ(C)PIXTA

 今回の調査に携わったコペンハーゲン大学のルース・フリック・シュミット博士は、「特にリスクが高い人をターゲットにした予防治療への第一歩になる」とコメント。

 実は昨年、医療専門誌「ランセット・パブリック・ヘルス」に認知症のリスク因子に関する研究発表が掲載されました。高血圧症、喫煙、糖尿病、肥満症、うつ病、難聴などを早期に治療すれば、現代の認知症ケースの3分の1は予防できるとされています。

 フリック・シュミット博士はこれを引き合いに出し、「認知症のハイリスクに当てはまると診断された場合は、さまざまなリスク因子を減らすことで、認知症の予防や早期治療、進行の抑止ができるようになる」と述べています。

 しかし、この調査の対象が特定の地域のヨーロッパ系白人のみだったため、もっと広い被験者による調査が必要という声も高まっています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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