■“もぐら叩き”のような状態
翌年になると、次は尿管と腹膜に腫瘍が見つかりました。「尿管が詰まっているので右の腎臓は壊死しているのも同然」とのこと。本来なら手術で片方の腎臓を取るところなのですが、医師が「これ以上、手術はやりたくない」と言うので、抗がん剤治療になりました。そのときの余命宣告は「治療しないと10カ月、治療しても20~30カ月」でした。それが15年5月のことです。
今年に入ってからも、5月に「悪性胆管狭窄」で手術をしました。応急処置で狭窄箇所にプラスチックの管を入れた後、ステントという金属の管を入れる予定でした。でも最初の手術の際、何かの拍子で細菌が入ったらしく、高熱と黄疸が出てしまいました。救急で虎の門病院の分院から本院へと移送されて手術をしたのが6月初旬。診断書に「腎不全」と書かれたのは6月下旬でした。
独白 愉快な“病人”たち