インフルエンザは一度感染すると免疫反応による抗体ができて、その後1年程度は同じ型のインフルエンザは発症しなくなる。インフルエンザワクチンはこの免疫の性質を利用し、ウイルスから取り出して作られた不活化ワクチンにより、インフルエンザに感染しづらくなるというものだ。
インフルエンザワクチンの生産はまず、今年の冬に流行しそうなインフルエンザ4株をWHO(世界保健機関)の推奨を受けて春先に決定。それをもとにワクチン生産に入り、10月から接種する。このシステムがこの先も妥当かどうか。いま一度考える必要がありそうだが、昨年はその過程でトラブルがあり、ワクチン量が一昨年の7割程度しか生産できず、各地でワクチン争奪戦が起こった。
「今年は量を確保したとは言っていますが、13歳以上は接種1回を厳守するよう推奨しています。ピークに向けてある程度の在庫を確保したい思惑があるのかもしれませんが、受験などで必要な人は早めに打っておく方がいいかもしれません」