「前糖尿病」という言葉を聞いたことがありますか? 糖尿病というのは、空腹時の血糖値や、食後の血糖値が、ある数値以上に上がっていることで診断されますが、実際には正常の血糖のパターンと、糖尿病のパターンとの間に、そのどちらでもない、という範囲が存在しています。これをアメリカでは前糖尿病と呼んでいます。
前糖尿病が最近注目されているのは、糖尿病になる危険が、非常に高い状態であることと、この段階で予防できれば、糖尿病に苦しむ多くの人を、将来的には救えるという可能性があるからです。
前糖尿病の人のうち、5~7年の間には、3分の1は糖尿病に進行すると報告されています。それでは、前糖尿病の段階で生活改善などの取り組みをすると、糖尿病にならずに済むのでしょうか? 確かに生活改善により糖尿病になる人は減りますが、それでも全員が予防できるわけではありません。
医者も知らない医学の新常識