人気講師が教える 脳を若返らせる「脳活顔ヨガ」のすすめ

普段使わない顔の筋肉を使うことで脳に刺激
普段使わない顔の筋肉を使うことで脳に刺激(C)日刊ゲンダイ

 これまでやったことがないことに挑戦すると脳の神経細胞の新しい回路ができ、脳の老化対策になることは、複数の研究で明らかになっている。そこで、日常的にできる方法として「脳活顔ヨガ」を取り入れてはどうか?顔ヨガ講師として注目を集める間々田佳子氏に話を聞いた。

 顔ヨガとは、顔の筋肉を効率よく鍛えて若々しい表情へと導くものだ。

「日本人は一般的に顔の表情筋を20%ほどしか動かしていないといわれています。顔ヨガでは普段使っていない顔の筋肉を動かすのですが、顔ヨガが脳の活性化に役立つと聞き、最近は脳の老化対策としても勧めています」(間々田氏=以下同)

 きっかけは、抗加齢・加齢制御医学の研究を続けてきた白澤抗加齢医学研究所所長の白澤卓二医師との出会い。白澤医師によれば、脳の中で顔、手指をコントロールする領域は非常に広く、これらを日々活性化させることは非常に重要。そこで間々田氏は、顔の筋肉を動かす顔ヨガに手の動きも加えた「脳活顔ヨガ」を考案した。

「顔と手で異なる動きをするのは難しいのですが、それによって前頭葉、側頭葉、頭頂葉など認知症に関係の深い場所へ刺激を与えられます」

■光トポグラフィー検査でも実証

 それを脳の状態を見る「光トポグラフィー」で脳の活性度を調べたのが、諏訪東京理科大教授の篠原菊紀医師。

 顔ヨガをすると、脳の活動の上昇を示す赤色になり、脳活顔ヨガで赤い範囲が広がった。つまり、脳の活動範囲が広がった。特に、記憶や情報を一時保管して組み合わせて作業する前頭前野の活性度が上がった。

 では、間々田氏イチ押しの3つの脳活顔ヨガを紹介しよう。

【ぐちゃぱーグーパー体操】

①顔のパーツをすべて中心に思いきり集める。同時に、手はグーにして握る(写真A)。

②手を開くのに合わせて、徐々に顔のパーツも開いていく。最終的には手はパーと全開に、顔は目も口も大きく開く。

③グーからパー、パーからグーと7回行う。

【ひ~は~のお祈り体操】

①首に縦筋が入るように口角を左右に引いて「ひぃー」と言う。両手はお祈りのポーズで組む(写真B)。

②口を大きく開いて「はぁー」と力を抜く。同時に両手はパーに開く。

③「ひぃー」「はぁー」の順番で①と②を繰り返すが、その都度、手を組んで上になった親指を1つ後ろへ送るように手を組み替えていく。1往復行う。

【おいしいウサギとカメ体操】

①黒目を右↓左に動かすのと合わせて、舌先を上げた状態で舌も右↓左と動かす。目線に合わせ、片方の親指ともう片方の小指を右↓左と交互に立てる(写真C)。3往復行う。

関連記事