人の目では不可能 AIによる内視鏡で大腸がんを確実に発見

本システムを実際の内視鏡検査環境で用いた臨床試験の様子(慈恵会医大付属病院内視鏡室=炭山教授提供)

 同大付属病院で収集した約5万枚の大腸ポリープ画像から作成した教師用データを基に、AIがポリープを自動検出。検出されたポリープはボックスで囲まれ、音も鳴ることで、リアルタイムで医師に通達される。

 この時、腫瘍性ポリープ(がん、もしくは将来がんになり得る)かどうか、予想される組織診断と確信度が表示される。「non―neoplastic99%」と表示されれば、「腫瘍ではない。確信度は99%」というようにだ。医師は画像のポリープと、予想される組織診断・確信度から、最終的な診断をする。

「存在しているポリープのうち、AIが正しく検出できた確率である検出感度は98%。AIがポリープとして検出したもののうち、正しくポリープであった陽性的中率は91.2%。内視鏡医であっても発見が容易でないポリープに限っても、検出感度93.7%、陽性的中率は96.7%と高検出率でした」

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