患者に聞け

脊柱菅狭窄症<3>手術の経験は高校2年のときの虫垂炎だけ

小俣一平氏(提供写真)

 その後もCTやMRIなどの各検査が行われ、糖尿病の私は薬の使い方などの諸注意を受ける。加えて「今夜から糖尿病食です」の言葉に思わず反応。

「良かった。昼にうなぎのかば焼き食べといて」と口を滑らせた瞬間、「退院後も血糖が高いと回復が遅れますから食事に気をつけてください」とピシャリ。夜はご飯少なめ、切り干し大根の酢の物、シューマイ4個、大根の味噌汁、リンゴ2切れ。あすの朝食は、手術が済むまで“お預け”ときた。

 午後9時に消灯。ベッド横の電気はつけられるので、本を読んでいるうちに眠くなった。

「小俣さ~ん、小俣さ~ん」の声で目が覚めた。深い眠りだった。11月22日午前6時40分。手術の朝がやって来た。検診では体温36度1分、血糖値188、血圧104~78、脈拍108。看護婦さんに「けさも脈拍数が多いですね」と指摘される。生まれて初めての点滴を受ける。

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