本庶佑氏ノーベル賞で脚光 がん免疫薬オプジーボ5つの疑問

本庶佑氏のノーベル賞で一躍脚光を浴びる「オプジーボ」(C)共同通信社

 オプジーボは病院に常駐、つまり入院患者しか投与を受けられない。投与されるのはがんのステージⅢB以上の患者だ。
「末期の患者さんで、数種類の抗がん剤を2度投与されて効果が出なかった人です」(藤野邦夫氏)

■価格はいくら?

 ひところ「オプジーボ治療は1年間に3500万円かかる」などと報じられた。発売当初、1瓶(100ミリグラム入り)の価格が73万円だったからだが、2度にわたる値下げを経て現在は27万8000円。さらに来月には17万4000円にプライスダウンする。ただ、健康保険に加入している患者は全額を払う必要はない。
「高額療養費制度によって、月額8万100円を超える分は保険から支払われます。患者さんはこの額に医療費の全額から26万7000円を差し引いた額の1%をプラスして払います。100万円かかった場合は8万7430円です」(厚労省保険局保険課)

 現在、小野薬品は50種類以上のがんでオプジーボの臨床試験を行っている。ほかのがん患者にも朗報がもたらされるかもしれない。

3 / 3 ページ

関連記事