来春は今年の3倍! 花粉症対策で注目「免疫療法」最新事情

スギの雄花、一つに約50万の花粉がつまっている(C)共同通信社

「毎日薬を服用することに不安がある」「忙しくて病院に通えない」という人にオススメなのが、農研機構で現在開発中の「花粉米」だ。遺伝子組み換えによって、スギ花粉のタンパク質を米に蓄積させ、これを食べることでアレルギー反応を抑えるというもの。まだ実用化されていないが、すでにマウスとサルでアレルギー反応が抑制される効果を確認し、臨床試験に移っている段階だという。どうやら、いかに効率的に花粉を摂取してアレルギー反応を抑制できるかが、今後の花粉対策のポイントのようだ。

 こうした免疫療法について、医学博士の米山公啓氏はこう言う。

「免疫療法は花粉症を完治できる可能性はありますが、治療期間が長く通院が負担となる人もいます。対症療法と免疫療法、どちらを選択するかは、それぞれの事情を踏まえて考えていくべきです」

 花粉のピークまで半年近くあるが、早めの対策に越したことはない。

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