独白 愉快な“病人”たち

半年で髪の3分の1を…角田真住さん語る多発性脱毛症の壮絶

角田真住さん(C)日刊ゲンダイ

 で、ある日、苦肉の策で手持ちのスカーフを頭に巻いて友達との集まりに行ってみました。すると「それ可愛い!」と言われたんです。一気に気持ちが上がりました。ウィッグは常に“変に見られていないかな”という不安がありましたが、スカーフは堂々としたおしゃれ。ファッションのひとつとして楽しむことができるんです。

 ちょうどその頃、新聞で見つけたのが1年間無料で受講できるビジネススクールの広告でした。結婚前の仕事が新規事業の立ち上げだったこともあり、興味が湧いて、髪を失った女性にウィッグに代わるこんなスカーフを作りたい旨を書き、応募したんです。

 それが見事に通り、勉強をしながらビジネスプランを練ったら、地元・群馬のビジネスプランコンテストで入賞しまして、ついにヘッドスカーフを販売する会社を立ち上げてしまいました(笑い)。こうなると、もう髪がないことで落ち込むことはありません。むしろ、ニーズを誰より理解しているから “強み”なんです。

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