オプジーボで直腸のメラノーマが小さく 患者家族が体験談

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 家内はラッキーだった。そう思っていたんです。主治医も「よく効いている」と喜んでいました。ところが……。

 15年2月、雨の日に自宅マンションのエントランスで転倒し、大腿骨骨折を起こしたんです。そのまま救急車で自宅近くの病院に運ばれ、手術を受けました。5月に、大腿骨に入れた金属が合わず、再び手術。6月には腸閉塞を起こし、手術。骨折で一気に免疫力が下がり、さらに2度の手術でより免疫力が下がった。入院先が駒込病院とは別のところだったために、数カ月間、オプジーボ治療を中断せざるを得なかったのも大きかったのでしょう。オプジーボでがんが小さくならなくなり、16年5月には入院。6月には「オプジーボはもう効かない。抗がん剤を検討しては?」と主治医に言われました。

 家内の意思を尊重し、抗がん剤は断り、7月7日に退院。20日、眠るように息を引き取りました。骨折さえなかったら……。そう思いますが、しかし、オプジーボのおかげで、家内は抗がん剤の副作用に苦しむことなく、最期までやりたいことをして過ごせた。オプジーボには感謝しています。

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