いびきに悩むなら…鼻にスルスルな“管”を試すという選択肢

下の部分から鼻に入れる(セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(株)提供)

 CPAPの使用条件を満たさない、あるいはCPAPの使用条件を満たすが使えない人はマウスピースになる。しかしSASや、SASまでいかないいびきが改善されない人も少なくない。

「そういった人が、ナステントで症状改善に至るケースがあるのです。商品化が先になったため、きちんとした論文発表はまだですが、今後はCPAPやマウスピースとの比較試験も行うことを考えています」

 SASの治療の重要性は、近年、一般の人の間でも徐々に浸透してきている。SASを放置すると、昼間の眠気、だるさ、倦怠感が続き、交通事故や労働中の事故につながる可能性が高くなる。無呼吸と低呼吸の繰り返しで心臓に負担をかけ、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などを起こしやすくし、突然死のリスクもある。

「SASではない、しかし、いびきをかくという場合も深刻です。狭い気道で呼吸をするのは、笛を吹き続けるようなもの。一晩中いびきをかけば疲労は大きく、脳も内臓も休まらない」

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