心臓の検査は、一回しっかり受けておけば、そのデータが次の検査に生かされます。必ず比較の対象になるので、心臓のコンディションが悪くなっているのか、変わらないのか、治療が必要なのか、様子を見ても問題ないのかを的確に判断する材料になります。そうした検査によって得られる正確な判断が、エビデンスにのっとった適切な治療につながります。
また、自分でもいまの心臓の状態を把握できるため、生活習慣の改善に取り組むなど予防に対する意識も高くなります。これも心臓を守るうえで重要なことといえます。
心臓検査は、まず1回受けてみる“勇気”が大切です。若くても高齢でも関係ありません。息切れや胸痛などの症状が気になっている人はもちろん、血圧や血糖値が高めだったり、近い親族に心臓疾患の人がいる場合、躊躇せずに循環器クリニックに飛び込んで、検査を受けることをおすすめします。それだけの価値があるのは間違いありません。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」