気鋭の医師 注目の医療

かつては半年待ち 「東大式人間ドック」はリピート率8割超

山道信毅センター長(左)と予防医学センターの人間ドックラウンジ(C)日刊ゲンダイ
山道信毅センター長 東京大学医学部附属病院予防医学センター(東京都文京区)

 東大病院の「人間ドック」を提供する検診部が今年4月に「予防医学センター」と改組された。それに伴い9月にセンターの場所を移転。入院棟Bの最上階(15階)のワンフロア(1500平方メートル)を使い、上野・不忍池を見下ろす眺望を楽しみながら検査を受けられるのがウリのひとつになっている。

 これまで「治療医学」と「研究」をメインとしてきた東大病院が旧検査部で人間ドックを始めたのは、意外と新しく2007年から。

 超高齢化社会への時代の移り変わりと共にニーズが高まる「予防医学」も充実させる必要があったからだ。

 同センターの設置により、どう機能が強化されたのか。山道信毅センター長(写真)が言う。

「当初から人間ドックの人気が高かったのですが、以前はスペースの問題で受診者が内視鏡やレントゲンなど各検査を受ける際に部屋の移動が多かったのです。それで1日12人しか対応できず、受診の“待ち”が半年先という状況でした。いまは基本検診のすべてをワンフロア内に集約し、オプション検診も可能な限り同フロア内で行えるようにしています」

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