悪玉コレステロールが高いほど長生き 老年学研究者に聞く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 それによれば、19の対象集団のほとんどがLDLコレステロール値が高いほど総死亡率が低く、長生きするという結果だった。

 また、茨城県民男女約9万人(40~70歳)を10・3年追跡調査したところ、LDLコレステロール80㎎/デシリットル未満の死亡率を1とした場合、脳卒中やがんなどの総死亡率はLDLコレステロールの値が高くなるほど低くなった。

 総死亡率は寿命と表裏一体のため、LDLコレステロールが高いほど長生きするということになる。

「これはほんの一例で、コレステロール、BMI、脂肪、タンパク質などは数値が高い方が寿命が長い。粗食を良しとしてきた日本人の食事は、それでなくてもコレステロール、脂肪、タンパク質の摂取量が少ない。しかも今、1日当たりの総エネルギー摂取量は減少しており、飢餓状態だった1946年の1903キロカロリーを下回っています」

2 / 4 ページ

関連記事