Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

内山信二さんに“余命5年宣告” 大腸のポリープとがんを知る

タレントの内山信二さん(C)日刊ゲンダイ

 過形成ポリープは、ピロリ菌に感染していて、萎縮性胃炎を伴います。直径2センチ以上は、がん化のリスクを減らすため切除の対象ですが、過形成ポリープを防ぐためにもピロリ菌の除菌は効果的といえます。

 胃底腺ポリープは、ピロリ菌の感染はなく、萎縮性胃炎も伴わず、がん化の恐れもほとんどありません。ですから処置は不要です。胸やけの原因の胃食道逆流症の人は、プロトンポンプ阻害薬を処方されます。その薬を飲んでいると、胃底腺ポリープになることがありますが、がん化の心配はまずありません。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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