先天性風疹症候群とは、赤ちゃんに難聴、心疾患、白内障、精神や身体の発達の遅れなどの障害が出る病気。免疫をもたない妊娠初期(20週頃まで)の妊婦が風疹にかかると、胎児にウイルスが感染し、先天性風疹症候群をもつ赤ちゃんが生まれる可能性がある。2012~13年の大流行では45人も確認されている。その再来が危惧されているのだ。
■2回のワクチン接種で免疫は99%できる
風疹は過去に一度かかったり、予防接種(2回)をした人は免疫ができるのでほぼかからない。ワクチンを1回接種して免疫ができる割合は約95%、2回接種で約99%とされている。
いまの子供は1歳と5歳のときの2回、麻疹風疹混合(MR)ワクチンが定期接種に導入されているので、風疹にかかる可能性は非常に少ない。最もリスクが高いのが、過去の定期予防接種制度の関係で1回も接種していない人が多い現在30~50代の男性というわけだ。
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