ステージⅣがん治療を断るとどうなる

重要な免疫は「心」と「気持ち」…楽しく過ごしがん克服

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 私は、医師の治療は受けない、受けなくてもがんは克服できるという信念を持ち続けている。

 古来、「病は気から」と言う。心配事や不愉快なことがあったりすると、病気になりやすかったり、病が重くなったりするということは経験的にみんなが知っている。人の免疫力の基本はここにあるのではと思うのだ。

 治療に「生きがい療法」を取り入れ実践している倉敷すばるクリニックの伊丹仁朗院長は、1987年、がん患者7人とともにヨーロッパアルプスの最高峰モンブラン(4810メートル)登頂に成功して世間を驚かせた。あれから31年。4人は健在だ。最高齢は91歳。みな平均寿命はとっくに超えている。伊丹院長は“世界で最も優れているがん医療のひとつ。副作用なし、薬なし、お金必要なし。自宅で、自分の意志ひとつで今すぐ始められる”と、「生きがい療法」を実践している。

 また「ホリスティック医学」を唱える埼玉県川越の帯津三敬病院のがん治療も人の持つ免疫力を高めてがんを克服するという治療だ。ある75歳の女性は胃がんで医師に手術を勧められるが断り、帯津三敬病院の門を叩いた。それから半年後、がんはすっかり消え、再発もなく10年は過ぎた。彼女は長年踊りをやっており、発表会で上手に踊れることを目標にして頑張っていた。帯津良一名誉院長はこう言っている。

「彼女は踊りが上手に踊れることがうれしくてたまらない。その気持ちこそが良い結果を生んだと思います。がんと闘う上で最も重要な免疫は、『心』と『気持ち』なんです」

 病気は基本的には文字通り気の病なのだが、日本では「科学的な根拠はない」と否定される。しかしこれを研究する精神神経免疫学が欧米では広まっている。自律神経系、内分泌系、免疫系と心理的因子との関わりの研究がアメリカのロチェスター大学で進んでいる。

「がんになれば切るしかない」「助かりたいなら切るべきだ、治療を受けるべきだ」と医者は言う。しかし、食道がんに限っても、ステージ4の5年生存率は12・2%。

 医師の治療を受けない私は、健康で豊かな時間を過ごしている。

笹川伸雄

笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

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