【Q】先生は著書などで老化現象の真犯人はAGEと呼ばれる物質だとおっしゃいます。どんなもので、どんな食事に多く含まれているのですか?
【A】AGEは、タンパク質や脂質がブドウ糖に結びついてできた終末糖化産物のことです。
ヒトは酸素とブドウ糖でエネルギーを生み出します。その過程で酸素は酸化してサビをつくり、ブドウ糖は糖化してコゲをつくります。これが体のあちこちで悪さをして、老化を早めたり病気を発生させたりするのです。
本来、ヒトの体は水を除けばほとんどはタンパク質と脂質です。AGEができるのはブドウ糖がエネルギーにならずに余っているからです。AGEができると、その周囲を焦がしタンパク質や脂質を変性させます。体に良いわけがありません。
例えば、皮膚をつくっているコラーゲンを変性させてシワやシミをつくるほか、血管のタンパク質を変性させて動脈硬化を起こします。さらにはAGEが発生したことをキャッチして、AGE受容体が生じて細胞に炎症を起こします。こうした慢性の炎症があらゆる病気の原因となるのです。
この恐ろしいAGEを増やさないための方法は2つしかありません。糖質の過剰摂取と、AGEが多く含まれる食品を避けることです。
糖質の過剰摂取が良くないことは多くの人が知るようになりましたが、どんな食品にどれだけのAGEが含まれているかを知っている人は少ないようです。例えば5分間焼いた豚肉でできたフランクフルトには90グラム中1万143キロユニット含まれていて、ハンバーガー(牛肉/ファストフード)には90グラム中4876キロユニット含まれています。フランクフルトなどはお店によって違いがありますが、目安にはなるはずです。