早期乳がんの再発予防に抗がん剤治療の追加は必要か?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「ルミナルAとBはスパッと分けられるわけではなく、ホルモン療法だけでよいか、抗がん剤を加える必要があるかを的確に判断することは、今までできませんでした」

 つまり、はっきりとルミナルAならホルモン療法、はっきりルミナルBなら抗がん剤追加となるが、どちらがいいとも言えない中間帯があり、“抗がん剤が本当に必要かは分からないが、副作用に耐えながら抗がん剤治療も受ける”といった状況だった。冒頭の大規模前向き臨床試験では、その“中間帯”の治療に答えが出た。

■確証を持って治療に進める試験結果

 試験に使用されたオンコタイプDX乳がん再発スコア検査は、独自の計算式などで乳がんの再発リスクの高さを0から100で示す。これを「再発スコア(RS)」といい、数字が大きいほどリスクが高い。

 大規模前向き臨床試験でまず明らかになったのは、①RSが小さい(0~10)とホルモン療法だけでOK②RSが大きい(26~100)とホルモン療法に抗がん剤も追加。

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