「新鮮」に落とし穴…旬の魚に潜む寄生虫と食中毒への対処

自分で釣った魚やシメサバにも注意が必要(C)日刊ゲンダイ

 主な症状は一過性の下痢と嘔吐で、多くの場合は24時間以内に回復する。食中毒統計資料によると17年の発生件数は12件だった。

 なお、症状が軽く病院に行かないこともあるので、食中毒としての報告にならない事例もあると考えられる。 

 クドアによる食中毒も冷凍か加熱処理で予防できる。マイナス20度で4時間以上、あるいはマイナス80度で2時間以上冷凍、もしくは中心部の温度を75度以上で5分以上加熱するとクドアは失活する。

「冷蔵では1週間は生存するといわれています。ヒラメの刺し身を食べる際、食中毒が気になるなら冷凍処理をしたものを選ぶとよいでしょう。解凍してもクドアによる食中毒は起こりません。農林水産省・水産庁が、ヒラメの養殖場での適切な管理でクドアがヒラメに寄生することを防止する取り組みを行っており、食中毒数は低下しています」

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