いざという時のため、自分の住んでいる地域で、そうした2次予防=治療がどれだけ進歩しているかを確認しておくことは、命を守ることにつながります。
たとえば、急性心筋梗塞を中心とする急性心血管疾患に対し、速やかに専門施設へ搬送し早期に専門的な治療を開始できるようにする取り組みとして、「CCUネットワーク」と呼ばれる地域連携診療組織があります。
急性心血管疾患は、発症してからいかに早く専門病院で治療を始められるかが重要なため、患者を可能な限り早く収容できるよう、組織間で連携して常に各病院の空きベッド状況の把握などを行っているのです。
先駆けとなった東京都CCUネットワークは、東京消防庁、東京都医師会、東京都福祉保健局、都内の各医療機関との共同事業として運営され、現在は都内73の施設が参加しています。近年は全国的に広まってきているので、自分が住んでいる地域ではそうしたネットワークが組織されているのかどうかを確認しておくだけでも、万が一の時のための“命綱”になります。
病気にならないようにするための1次予防に関する情報を知っておくことも大切ですが、こうした2次予防についての医療情報をしっかり押さえておく方が重要だと言えるでしょう。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」