患者が語る 糖尿病と一生付き合う法

最新式のグルコース値測定機に狂喜…一方でトラブルも

今年は特に猛暑だったため…(C)日刊ゲンダイ

 メーカーに電話すればセンサーは交換してもらえる。しかし、2、3日おきに交換依頼をさせられるのはたまったものではない。トラブルは、秋が深まった頃にようやくおさまってきた。

 今年は特に猛暑だっただけに、センサーと肌との接触面で汗などが原因で炎症が起き、結果としてセンサーの感度が鈍っていたのではないかと推測される。今のところ詳しい原因は不明だ。

 メーカーも当該のセンサー現物を本社に送って検査を依頼しているようだ。

 ただし、本社がアメリカにあるので、かなり時間がかかるとのこと。それで原因が特定できたとしても、商品に反映されるのはだいぶ先になりそうだ。

 まだまだ改善の余地があるということだ。最初はなんて便利な機器が発明されたものかと単純に狂喜していたが、いい話には必ず裏がある。

 保険が利くとはいえ、僕はお金を払ってこの商品を利用している消費者でもある。しかし、トラブルがこれだけ相次ぐと、商品の不具合を見極めるためのモニターとして体よく動員されているような気がしないでもない。

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平山瑞穂

平山瑞穂

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

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