愉快な“病人”たち

脳性麻痺の寺田ユースケさんが語る 挫折と感動そして挑戦

車イスはボクにとって「魔法のアイテム」(C)日刊ゲンダイ

 懸命なリハビリといっても幼児期は遊びの延長のような感じで、シールを貼ったり剥がしたりする遊びを思う存分できる部屋をつくってくれたり仮面ライダーのカードを家中に隠して、それを探し回る宝探しなどです。好きな遊びが自然と指先や歩行のリハビリになりました。そのうち、家の中にジャングルジムやトランポリンが置かれ、小学生になると遊びはもっぱら野外になりました。

 小4からは野球を始めました。意外ですよね? これが、自分で言うのもなんですが、両親の血なのか運動神経が良くて(笑い)。「寺田は足がよかったら化け物だ」と監督が言うくらい投げたり打ったりは人並み以上にできたんです。ただ、走れない。だから、どんなに頑張ってもレギュラーにはなれませんでした。

■初めて踵を着いて歩いたときの感動は忘れられない

 つらかったことを挙げたらいろいろあるんですけど、一番は高校3年で受けたアキレス腱延長術です。脳性麻痺の人がよくやるもので、踵を着いて歩けるようにするための手術です。「もう一度、野球をやるんだ」という思いと、大学進学やその先の将来を考えての決断でした。

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