これらの病気は命に関わるものではなく、失明の可能性も低いため、医者にとっては確かに楽かもしれません。しかし、不快感やかゆみ・痛みを伴いますし、美容上の問題も伴うため、とくに女性患者にとっては大問題でしょう。だから、眼科に女医さんが多いのは、むしろ当然です。
それだけではありません。実は中高年女性は、白内障や緑内障も多いことが分かっています。白内障患者は約5万4000人(男性は約2万5000人)、緑内障は約1万6700人(同約1万700人)。どちらも加齢とともに患者も増えていきますが、中高年で発症すると、将来の失明につながることがあります。
眼科の女医さんたちは、それらの治療の一翼も担っているわけです。
ちなみに中高年男性がかかりやすいのは、網膜剥離(約1万1000人)と網膜血管閉塞症(約1万人)。どちらも失明する危険が高い病気です。腕の立つ女医さんも大勢いますから、まさかのときはネットで調べてみてください。
生理3日前から咳込む人も 喘息は20歳過ぎると増えてくる
- 2018年11月28日
メニエール病は同年代男性の4倍弱、難聴は1.7倍強
- 2018年11月30日
永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。