桂歌丸さんも苦しんだ…余命十数年でも気づかないCOPDとは

元気な頃の桂歌丸さん。一時は体重が35キロ台まで落ちた(C)日刊ゲンダイ

 このタレントさんは、自分の肺年齢が死に近づいているとは、夢にも思っていなかった。

「日本ではCOPDで治療を受けている人は10%ほどで、90%は潜在患者。COPDがある人の方が高血圧や虚血性心疾患、糖尿病などさまざまな疾患を起こしやすく、死亡率も上がります」(武知院長)

 COPDの治療は、症状に応じた薬物療法や運動療法などの呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)になるが、「COPDに詳しい医療スタッフが患者さんと伴走して行う呼吸リハが重要」と武知院長は強調する。

「診断率が低いからこそ適切なケアにたどり着かず、訳の分からない息苦しさに襲われると呼吸が乱れ、自分の呼吸で動的肺過膨張(“息を吸うが、吐き出しきれずに残る”を繰り返す)を起こして呼吸困難感が増し、そのたびに救急車で病院に運ばれることになる」(武知院長)

2 / 3 ページ

関連記事