乾燥続きでバカ売れ中 漢方薬「葛根湯」には古い歴史あり

子どもにも安心(C)日刊ゲンダイ

「先生、こっちは腹が痛いんです」

「腹痛だよ。葛根湯をやるからお飲み」

「その隣の方は?」

「付き添いでやって参りました」

「それは退屈だろう。葛根湯を飲みな」

「……」

 それぐらい庶民に浸透していたとも言える。それだけに葛根湯はさまざまな製薬会社から出ている。通販サイト「LOHACO」のランキングによると、クラシエ、大峰堂薬品、御所薬舗が上位に並ぶが、他にも江戸時代創業の本草製薬、富山の北日本製薬、尼崎の阪本漢法製薬、ツムラ、第一三共ヘルスケア、ロート製薬などが葛根湯を販売している。

 葛根湯の成分は、くず湯で知られる葛の根に、しょうがやシナモン、麻黄などを混ぜたもの。副作用はほぼないから、週刊誌の特集でも「医者がすすめる薬」としてよく紹介されている。子供にも安心だ。

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