貴景勝は「1日10個食べたい」今や卵は何個でもOKなのか

貴景勝は大の卵好き(C)日刊ゲンダイ

「卵黄に含まれるリン脂質の一種レシチンは、コレステロールでも善玉コレステロールを増やすことが分かりました。善玉は血管に付着した悪玉コレステロールを回収する働きがあり、むしろ動脈硬化を予防します。そのため、卵とコレステロールの関係が見直されるようになり、一部には『個数を気にしなくていい』という専門家も出てきたのです」

 ならば、メタボ記者も「レシチンパワーを期待して、動脈硬化の予防に卵10個を」と思ったが、そう甘くはなかった。

「レシチンの効果はその通りなのですが、卵には100グラム当たり10グラム程度の脂質が含まれています。遺伝的にコレステロール値が高い人が卵を食べ過ぎると、やっぱりコレステロール値が上がりやすいという見方で一致しつつある。卵の食べ過ぎでメタボ化に拍車をかけて肥満を重ねるのは、よくありません」

 貴景勝は現役力士だからまだしも、運動不足のメタボ中年が両論並立の卵のメリットだけをうのみにするのは危ないということだろう。

「卵よりは、ノンオイルのツナがベター。それを野菜と一緒に炒めて、沖縄のチャンプルーのように調理すれば、ビタミンやミネラル、そして繊維質も摂取できますから」

 何事もバランスだ。

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