役に立つオモシロ医学論文

専門誌で報告 女性は有給休暇でうつ病リスクが大幅低下

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 過去の研究報告によれば、有給休暇の取得は幸福度やストレスとの関連性が示されています。有給休暇が健康状態に良い影響を与える可能性があります。

 そんな中、労働環境と健康に関する国際誌の電子版に、有給休暇の取得とうつ病のリスクの関連を検討した論文が2018年11月7日付で掲載されました。

 この研究は、米国における45~52歳の労働者3380例を対象としたもので、40歳時の有給休暇日数と、50歳時のうつ病との関連性を検討しています。なお、結果に影響を与えうる年齢や、配偶者有無などの人口統計学的要因、収入や教育などの社会経済的要因、さらに身体的健康状態などの因子で、統計学的に補正して解析を行っています。

 解析の結果、有給休暇が10日間追加されるたびに、女性におけるうつ病のリスクが29%、統計学的にも意味のある水準で低下しました。特に2人以上の子供がいる女性では、有給休暇が10日間追加されると、うつ病のリスクが38%低下することが示されています。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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