役に立つオモシロ医学論文

専門誌で報告 女性は有給休暇でうつ病リスクが大幅低下

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 他方、男性においては有給休暇とうつ病のリスクに明確な関連性を認めませんでした。

 この関連性が真の因果関係であると仮定すると、全年齢の女性に同じ効果が期待できるのであれば、平均有給休暇が10日間の場合、年間56万8442件のうつ病が回避され、年間29億4000万ドルのコスト削減につながると結論されています。

 忙しさや人手不足など、さまざまな理由で有給休暇を取得しにくい状況は多いかもしれませんが、休暇を積極的に取得するよう促す政策や会社の方針は、特にお子さんのいる女性労働者に対して、精神面における健康状態に良い影響を与える可能性があります。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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