ただ、「どのタイミングでどんな治療を行うのが安全かつ適正なのか」をきちんと見極めることが大切です。数ある心臓疾患の中でも、弁膜症は自覚症状から診断、治療を進めていく最も典型的な病気といえます。ですから、何よりも自覚症状を把握することが最適な治療につながります。
■ニューヨーク・ハート・アソシエーション分類が参考になる
心臓疾患の自覚症状はさまざまありますが、いちばん分かりやすく段階的に評価されているのが「ニューヨーク・ハート・アソシエーション分類」と呼ばれるものです。ニューヨーク心臓協会が定めた心不全の程度を分類したもので、日常生活の身体労作によって生じる自覚症状に基づいて判定されます。
4段階に分類され、クラスが上がれば重症度もアップします。参考までに細かく見てみましょう。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」