患者が語る 糖尿病と一生付き合う法

「インスリンの量を減らして」と主治医が毎回言う理由は

低血糖を起こすのは心配だが…(C)日刊ゲンダイ

「僕は相当マメに数値を測って、低血糖の兆候があればすぐに対処できているんです。その結果としてのこのA1cなんですよ。しょっちゅう低血糖で倒れているような人と一緒にしないでもらえませんか」

 そこまで言ったら主治医も苦笑して、「あなたがそういうポリシーならまあそれはわかったよ」と言ってくれた。その後も結局、彼は僕に同じことを言い続けているのだけれど。

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平山瑞穂

平山瑞穂

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

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