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米大学生で話題に 「スリープテキスティング」現象とは

スマホはベッドから離れた場所に…(写真はイメージ)
スマホはベッドから離れた場所に…(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

「スリープウオーキング(夢遊病)」や、「スリープイーティング(夢遊食事病)」は以前から指摘されていましたが、最近、アメリカの若者の間で「スリープテキスティング」、つまり眠ったままショートメールやツイッターなどのメッセージを送ってしまう現象が話題になっています。

 眠っている間にメッセージが来て、返事をしたのを覚えていない。しかも、そのメッセージの内容が恥ずかしいものだった――。

 こんな経験が大学生の間で話題に上るようになってきたため、ビラノバ大学が調査を行い、その結果が「ジャーナル・オブ・アメリカン・カレッジ・ヘルス」に掲載されました。

 それによれば、調査対象となった372人のうち、4人に1人が眠ったままメッセージを送ったことがあり、その7割以上は送ったことを全く覚えていなかったと答えたそうです。

 では、なぜスリープテキストをしてしまうのか? 中には夢遊病などの「パラソムニア(睡眠時随伴症)」によって引き起こされることもありますが、ほとんどの場合、深く眠っている状態から携帯電話の着信音などで突然目覚めたため、その直後の記憶が残らないから。つまり寝ぼけた状態で意味不明な、スペルなどもめちゃくちゃなテキストを送ってしまい、しかし覚えていない。朝、目が覚めてびっくり! 恥ずかしい! というわけです。中にはこれを防ぐために手袋をして寝ている女子学生もいるほど。

 問題は、スリープテキスティングにより睡眠が妨げられ、質が下がること。以前もお伝えしたように、寝る直前に携帯やタブレットを見ることが睡眠の質を下げるのです。

 とにかく、携帯と一緒に眠らない。もし、電源を切りたくないなら、着信音を聞いてベッドから起き上がって数歩歩く、ベッドから離れた場所に置き、きちんと目が覚めてからメッセージに返信するようにすれば、失敗はない。こう、専門家はアドバイスしています。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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