独白 愉快な“病人”たち

重病3つ同時に…シンガー小坂忠さん壮絶闘病から復活まで

小坂忠さん(C)日刊ゲンダイ

「おそらく胆のう炎だと思いますが、もう少し検査をした方がいい」ということで杏林大学病院を紹介され、すぐその足で救急外来に行き、検査をされてそのまま緊急入院でした。その後「ステージ4の大腸がん」だと分かりました。便秘気味だったのは、がんが大腸を塞いでいたせいだとそのとき知りました。

 胆のうと大腸の一部を腹腔鏡手術で切除する話が進んでいる中、「念のために」と胃を検査したら胃にもがんが見つかって、開腹手術をすることになってしまいました。

 絶飲食がスタートし、水一滴飲めない状態が術後を含め50日間も続きました。栄養は点滴だけ。しかも、体力が落ちないよう高カロリーの栄養を入れるために、心臓近くの静脈までカテーテルを挿入する手術が先に行われました。初回はうまく入らず、やり直しになるアクシデントはありましたが、大きな動揺はありませんでした。

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