子供の難病HAEとは? まぶた・唇・咽頭などが突然腫れたら

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「じんましんは、かゆみがあり、境界線が鮮明ですが、HAEは、かゆみがなく、境界線は不鮮明です。アレルギー性血管性浮腫など複数の血管性浮腫があり、これらとの鑑別診断をしなければなりません」(堀内病院長)

 ところが、鑑別診断が必要な病気の末尾にHAEがある、そもそも鑑別診断のリストに入っていない、あるいはHAEが認知されていないなどの理由から、誤診され、確定診断に至らないケースが珍しくない。

「生理痛や子宮内膜症と言われた女性患者や、消化器の浮腫を腸閉塞など別の病気と間違われ、開腹手術をされてしまった方もいます」(堀内病院長)

 認知度の低さは病気の中でも群を抜いており、一般の人で知られていないのはもちろん、10万人以上の医師が参加する医師専用インターネットコミュニティーサイトの会員を対象に行ったアンケート調査では、「HAEを知らない・聞いたことはない」「どのような疾患か詳しく知らない」と答えた医師は約9割を占めた。

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