子供の難病HAEとは? まぶた・唇・咽頭などが突然腫れたら

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 9歳で発症したある患者は関東圏の複数の大病院で原因がわからず、夫の転勤で九州に引っ越した35歳の時、たまたま受診した病院で堀内病院長と出会い、その時のことを「初めてHAEを知っている医師に出会った」と話す。

■新薬が登場するも…

 HAEは、多くの機能を持つタンパク質C―1インヒビターが生まれつきないことが原因(C―1インヒビターの異常以外のHAEもある)。50%の確率で遺伝し、男女差はなく、大半は20歳までに発症する。

「HAEで特に伝えたいのは、喉頭浮腫による窒息や消化管浮腫による激烈な腹痛をきたす難病であり、治療開始の遅れが窒息死など重篤な結果を引き起こすことです。これまでの治療薬は自己注射できず、常備している医療機関が少ないため、喉頭浮腫など早期治療が求められる場合も、それが困難でした。しかし、新薬は自己注射が可能で、早期治療を目指せるようになりました」(堀内病院長)

3 / 4 ページ

関連記事