Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

元ヴェルディ藤川孝幸さん急逝 胃がん早期発見のためには

2018年5月の激励試合で(左はラモス瑠偉、右は永井秀樹)/(C)日刊ゲンダイ

 胃がんの原因は、98%がピロリ菌ですから、検査で陽性と診断されたらとにかく除菌です。しかし、感染したという履歴は消えません。だから、内視鏡検査を1年に1回受けるのです。

「私はバリウム検査を受けているから大丈夫」という人もいるでしょうが、バリウム検査は被曝の恐れがあるほか、見逃しのリスクが高い。

 そもそも、確定診断には内視鏡検査と細胞を採取して調べる生検が不可欠。バリウムか内視鏡を選べる状況の人は、内視鏡検査がよいかと思います。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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