徳永英明さん公演延期の原因 「過換気症候群」の対策法は

徳永英明さん
徳永英明さん(C)日刊ゲンダイ

「仕事のし過ぎ」「スケジュールがハードなのでは」「プレッシャーが大きかったのかも」……。ネット上では、歌手の徳永英明(57)の富山公演延期の発表に対し、同情の声がいっぱいだ。

 公式サイトによると、公演前日の5日、富山へ向かう新幹線の中で体調不良を訴え、長野駅で途中下車。県内の病院で診察を受けたところ、「過度の肉体疲労による過換気症候群」と診断されたという。

 今回延期となった富山公演は、9月9日に予定されていた公演の代替。前回は公演4日前に体調不良で救急搬送された。原因は、軽度の脳梗塞。富山公演を含む8公演を延期し、10月7日の大阪公演で復帰した。

「過換気症候群は過度のストレスや精神的不安、極度の緊張などで発症します。肉体疲労……。原因としては、あまり聞きませんね」

 こう話す米山医院(東京・あきる野市)の米山公啓院長によれば、ストレスなどで息を激しく吸ったり吐いたりする過呼吸状態になり、血液中の炭酸ガス濃度が低くなる。そして呼吸をつかさどる神経で呼吸が抑制され、呼吸困難に陥り、息苦しさを感じるようになる。

■一度起こすと再度起こしやすく

「手足のしびれや筋肉のけいれん、収縮して固まるなどの症状が出てくることもあります。発作が起こった時には、紙袋を口に当てて自分が吐いた息を吸い血液中の炭酸ガス濃度を上げる。さらには、過度のストレスや精神的不安を避け、極度の緊張を和らげるための認知行動療法などが有効です」(米山院長)

 神経質な人や不安を感じやすい人、緊張しやすい人の方が発症しやすいとはいえ、だれでも発症する可能性がある。また、一度起こすと、過換気症候群を再度起こしやすい。

 なお、9月の脳梗塞や、活動休止にも至った「もやもや病」と、今回の過換気症候群の発症とは全く因果関係がないという。

関連記事