ステージⅣがん治療を断るとどうなる

今度は左頚部に腫れ…それでもがん治療を受けない理由

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「リンパ系を通っての転移だ。内視鏡の検査やりませんか。意識を失って倒れたらどうしますか」

 しかし、がん宣告から5カ月経ち、頚部の腫れ以外、“がん”の症状は見えない。私は自分の選択が間違ってはいなかったと確信している。

 以前、ほかの医療機関からさじを投げられた末期がんの患者を受け入れ、独自の治療を行っている医師を何人か取材したことがあった。その中のひとりは、“病気のデパート”と自らの体を呼ぶほど、高血圧、糖尿病などで、かつて病んでいた。その医師は言った。

「私は医者だから知識は豊富。その通りやるほど症状は重くなった。そこで医学の常識にとらわれない独自の“水”療法で私の病を克服した」

 そして、こう続けた。

「人間の体を知ることは、月や火星に行くよりも何万倍も難しい」

 がん治療は、がん細胞を退治することが目的ではない。これから先の、生きていく時間のクオリティーを落とさないようにすることにある。私はそう思っている。

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笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

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