塩分控えめ「機能性塩」使用を注意しなければならない人

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 高カリウム血症とは細胞外液のカリウム濃度が高くなった状態を指す。高カリウム血症が起きると、四肢のしびれ、弛緩性麻痺などが起きるほか不整脈を経て心臓が停止することがある。

 実際、動物の薬殺にはカリウム注射が使われる。阪神・淡路大震災では、長時間家屋の下敷きになったものの外傷もなく無事に助け出された被災者が病院に収容された後、相次いで突然心臓が止まってしまう出来事が起きた。後の調査で「クラッシュシンドローム(挫滅外傷症候群)」と呼ばれる病態であることが判明した。物の下敷きとなり細胞が破壊されて細胞内のカリウムが大量に放出、心臓を直撃したという。今では災害時のトリアージ(患者の重症度に基づいて治療の優先度を決めて選別すること)では、元気で助け出された人でも物の下敷きになった人は最優先に治療されるようになった。それほど過剰なカリウムは恐ろしいのだ。

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