塩分控えめ「機能性塩」使用を注意しなければならない人

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■商品には「注意書き」もあるが…

「海外では早くから機能性食塩が販売されていますが、その商品表示には『正常で健康な人が使用する物で、ナトリウムやカリウムの摂取量を制限されている人は医者の許可なしに使ってはいけません』『この製品を使う前に、ナトリウムかカリウムの制限食が必要かどうか医者に相談してください』『いくつかの利尿薬を飲んでいる人には適当ではない』などと書かれています」(橋本氏)

 腎臓生理学が専門の今井正・元自治医科大学名誉教授も、日本海水学会誌に「健康な人がナトリウムを制限するために半量をカリウムで置換したこの代替塩を使うのはまだ危険性は少ないが、カリウム制限を必要とする病態時に代替塩として使用するのは極めて危険である。ましてや腎不全時の浮腫に使うなどというのは殺人行為に等しい」と述べている。

 もちろん、日本でも機能性塩のパッケージなどには「本製品にはカリウムが含まれていますので、腎臓病の方や食事治療中の方は、医師にご相談の上、ご使用ください」などと書かれているが、気付かない人も多い。

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