もちろん、1万3000人を対象にしたデンマークの研究のように「ワインをたくさん飲んでいた人ほど死亡率が低く、そのような傾向は他のお酒では認められない」という報告もたくさんあります。しかし、これはお酒の種類の違いというよりもつまみの違いが原因かもしれません。
実際、ビールを買った人、ワインを買った人の300万件以上のレシートから、ほかにどんな食品を買ったかを調べたところ、ビール派はソーセージ、バター、マーガリンなどの飽和脂肪酸やトランス脂肪酸といった心筋梗塞の原因となる脂質が多く、ワイン派はそうでない植物油脂や果物、野菜が多かったそうです。
(国際医療福祉大学病院内科学・一石英一郎教授)
お酒と健康 8つの疑問