がん発症の妻にしてあげた10のこと

<7>誕生日を祝う「菊交じりの花束を贈って大泣きされた」

小宮孝泰さん(C)日刊ゲンダイ

 佳江さんの誕生日は12月30日。小宮さんはこの誕生日で泣かせてしまったことがある。

「クリスマスには必ずレストランで食事をしていました。ただ、結婚したての頃はお笑い系の仕事も多く、年末年始は忙しかった。本当はダメなのですが、すぐ前にクリスマスを祝ったのだから……という気持ちも僕のどこかにあって、妻の誕生日を忘れがちになったりもした。ですが、本人にとっては、クリスマスと誕生日は違います。彼女はご両親が離婚されているので、義理のお母さまも子育てに忙しく、子供の頃の彼女はあまりかまってもらえなかったのかもしれません。その記憶があったのか、普段は物欲しそうなところなどない妻が、その日ばかりはなぜかプレゼントを欲しがったものです」

 小宮さんは、洋服や装飾品をあれこれ思案してプレゼントしていたが、その時は当日になって誕生日を思い出し、慌てて花束を買ったのが不運の始まりだった。

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小宮孝泰

1956年、神奈川県小田原市生まれ。明治大学卒。80年、渡辺正行、ラサール石井と「コント赤信号」でTVデビュー。91年に佳江さんと結婚。2001年、31歳の佳江さんに乳がん発症。12年に永眠。今年9月に、出会いから別れまでの出来事をつづった「猫女房」(秀和システム)を上梓。

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