■古くても優秀で安価なタイプはたくさんある
血圧を下げる効果自体もどんどん良くなってきています。降圧剤の効果を研究した論文で数値の改ざんが発覚して大問題になった「ディオバン事件」のようなこともありましたが、ディオバンそのものはとても良い薬で、心臓機能が悪い方の日常生活を高めることに役立っています。
そうした優秀な降圧剤が次々に開発されるのは、日本の場合は対象人口が多いからでしょう。薬の投与数が多ければ多いほど製薬会社は開発費をかけられますし、服用している人が多い分だけ副作用の調査もしやすくなります。プラスアルファの効果が期待できる新しい薬を開発しやすい環境が出来上がっているのです。降圧剤はとくにそうした傾向があります。
もちろん、古くてもよく効く安価で優秀な降圧剤もたくさんあります。降圧剤は基本的にずっと飲み続けなければならない薬なので、薬代が負担になっている人はもっと安いタイプに変更したいという希望を担当医に相談してみるのもいいでしょう。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」