お年寄りだけじゃない…餅が詰まりやすい人の特徴と対処法

餅による窒息事故は1月に集中する(C)日刊ゲンダイ

「若い人でも最近は歯が悪い、噛む力が衰えている、唾液量が少ない、のどの奥に食べ物を運ぶ筋力が低下しているケースも多い。餅の事故は若いから大丈夫というわけではないのです」

 それにしてもなぜ、食べ物のなかで餅がのどに詰まりやすいのか。その理由は、餅の温度にある。餅は表面温度が体温位近い40度以下に低下すると硬くなり始める性質がある。冬は室温が低く、餅を口の中に入れてのどに送るまでに外気に触れるため温度が30度くらいに低下することで一層硬くなる。しかも、餅の温度が体温以下になると、口の中で餅同士がくっついたり、のどの粘膜にくっついたりしてはがれにくくなる。そのため、気道を塞いでしまうリスクが増すのだ。

■のどに詰まった異物を取る方法は2つ

 では、どうすれば餅がのどに詰まる事故を防げるのか?

「最初からのみ込みやすいように餅を細かく切ること。良く噛んで食べること。餅を食べる前にはお茶や汁物などでのどを潤すこと、唾液をたくさん出せるように餅を食べる前にはおしゃべりをするなど口の準備運動をしておくことも大切です」

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